旅の始まりはドキドキしますね。・・といってもこの時は別の意味のドキドキで、無事九州の地に降り立つも心中穏やかならず。というのも、 諸事情により日程を急遽1週間ほど遅らせた結果、初日の目玉である「ゆふいんの森」の指定券が満席のため未だ取れていないのです。ということで別ルートも検討しながらも直前キャンセルがあると信じ、サイバーステーションにアクセスしながら カフェで作戦会議(笑)。すると空席×→△になりみどりの窓口へダッシュ!無事当初の予定通り大分からのゆふいんの森指定券がゲットできました。 | |
こうして心穏やかに博多ラーメンで昼食。ホームに立ち食いそばでなく立ち食いラーメンとはさすが博多です。 | |
旅のトップランナーは特急ソニック。初期のJR九州を代表する車両ですが、リニューアルにより登場当時のビビットな色使いから落ち着いた色合いに変更されています。 | |
大分まで2時間超の乗車なので早速グリーン車を利用します。色合いこそ落ち着いて見えるものの座席本体は昔のまま。沿線のスペースワールドを意識したかのような装飾?です。 | |
グリーン車の乗客は我々のみ。存分に写真を撮ることができますw | |
最後尾ですが展望デッキもあります |
振り子はなめらか |
駅弁のかしわめしで有名な折尾 |
スペースワールド脇を通過 |
小倉で方向転換。ここからはグリーン車にも数人新たな乗客が加わりました。 | |
ヘッドレストがシンボルマーク? |
小倉からは先頭車両になります |
長距離の乗務お疲れ様です |
大きく傾くので撮りにくい |
築城駅通過〜 |
でました U S A! |
駅によっては車掌が前から扉操作していました |
白いソニックカッコイイな〜 |
終点大分に到着〜!振り子を生かした中々の高速運転でした。あと別府到着前はなぜか「世界の車窓から」のテーマ曲が流れていましたw | |
水戸岡デザインっぽいトイレ。大分駅は駅ビルとあわせて「JRおおいたシティ」と称してかなり立派にリニューアルされ、コンコースも 明らかに鉄道利用者以上の人出で賑わっています。 | |
Nさん情報により、駅ビルの屋上に鉄道神社なるものがあるというので行ってみます。 | |
展望広場と子供の遊び場が占める屋上の一角に、異彩を放つ鉄道神社が。しっかりと参道まであり御守りなども販売していました。碑文によると駅拡張工事の際に 伐採された楠木を使用し愛惜するとともにひいては輸送の安全を祈念すべく昭和40年に建立されたとのことです。 | |
航空神社などは聞いたことがありますが、鉄道神社があるとは初めて知りました。鉄道関係者や鉄道愛好家は是非ご参拝を〜 | |
無心にお参りした結果、ゆふいんの森の発車時間にかなりギリギリになってしまいました。。Nさんのエレベーターを降りてからの本気ダッシュと偶然にも若干発車が 遅れたため奇跡的に乗れたも同然。当然写真を撮る余裕なんてありませんでしたが、危うく苦労してゲットした指定券と今日の予定がパーになるところでした。 | |
乗車したゆふいんの森4号は「1世」車両での運転でした。客室部分がハイデッカーとなっているため、写真のサロンカーとは段差があります。 | |
どことなく年代を感じさせる重厚感のある車内。古きよき時代の観光列車という感じで1世車両ならでは。 | |
ビュッフェで購入したPロールとかぼすジュース。Pロールは湯布院の人気店の看板メニュー。あっさりとした軽い味わいでした。そして驚いたことに4両編成の列車にはビュッフェを含めてアテンダントが なんと4〜5人くらい乗務しており、写真撮影の声掛けをしたり頃合いを見てアイスクリームの販売に回ったりと手厚いもてなしをしていました。 | |
春はもうすぐ |
久大本線は初乗車です |
大分からおよそ1時間、由布院でごっそり下車。そして乗客の9割が入れ替わり、ほぼ満席に。ここ最近の由布院人気を目の当たりにしました。 | |
とはいえ他の観光地のご他聞に漏れず、中国系観光客もそれなりの割合でいるようです。 | |
豊後森の手前でなにやら廃墟が |
これはもしや豊後森機関庫!? |
豊後森到着〜ちょうど対向列車遅れのため10分ほど停車するとアナウンスがありました。 | |
駅ホームからも見ることができる豊後森機関庫。九州で唯一の扇形機関庫だそうです。 こんなに駅から見通せるとは思っていませんでした。 | |
9600形機関車も静態保存 |
なかなか大きな扇形です |
久大本線のほぼ中間地点です |
乗車前は撮影できなかったので今のうちに |
無事に乗れてよかったです |
対向はゆふいんの森3世でした |
ビュッフェがあるととりあえず小腹が空いたら利用したくなってしまいます。鶏の燻製¥540意外とピクルスがおいしい。 | |
17時半過ぎに久留米に到着〜博多行のゆふいんの森に別れを告げます。数多くある九州の観光列車の中でも長い人気を誇るゆふいんの森、 由布院の集客力もさることながら列車のハードとソフトのレベルの高さが人気の秘訣であると感じました。 | |
久留米は5年前に九州新幹線で降り立った地。ここからは今日の宿泊地熊本へ向かいます。新八代以遠は西日本パスの旅のときに乗車しているので、 熊本〜新八代の一駅分のみが未乗車として残ってしまいますが・・また機会があるでしょうということで。 | |
部分開業からおよそ12年、全線開業から5年経過 |
18:10発 つばめ337号に乗車 |
全線開業用増備車のN800系 |
妻面は金箔使用のゴージャスぶり |
30分で熊本に到着 |
もちろんバースデーパスで新幹線も乗り放題 |
車両によって座席の柄や素材が違うらしい |
駅前からは市電で中心部へ |
ホテルに荷物を置いた後、まずは夕食へ。熊本ラーメンの桂花に入ります。実は首都圏にも店を構えるチェーン店ですが、ラーメン好きのNさんが 「本場との味の違いを確かめたい」ということでこちらにしました。 | |
看板メニューの太肉麺(ターローメン)を注文。豚の角煮がのったボリュームある品。Nさんの五香肉麺(ウーシャンローメン)は長野のテンホウを彷彿とさせます。
※マウスオンで写真が変わります | |
夕食後はホテルに戻らず市電で上熊本駅前へ。実は旅行の直前になって、熊本電鉄の青ガエルこと旧東急5000系がちょうど熊本宿泊の日に引退を迎えることを知り、 最終列車の乗車を予定に組み込みました。青カエルは以前熊本に来たときに乗車したことがありますが、せっかくなので最期の姿を見届けたいと思います。市電のタイミングが悪く、到着が結構ギリギリになってしまいましたが、Nさんは 「地方だしそんなにたいして混まない」と見込んで余裕の様子。元東急の名車なので東京からも葬式に来る人はいそうな気がしますが・・ | |
上熊本駅は市電・JR・熊本電鉄が乗り入れるターミナル駅。しかし乗り場はロータリーを挟んで3つともバラバラです。 | |
いや、メッチャ人いますやん!ホームにも外にも、青カエルを待ち受ける人で溢れんばかりです。。東急時代を知ってそうな人から平成生まれまで、 みなさんどこからやってきたのでしょうか? | |
すぐに折り返し最終となる青カエルがやってきました。3年位前に乗車した時は「ケロロ軍曹」のラッピングでしたが、いつの間にか原色に戻っていたようです。 | |
下車する人もたくさん |
下膨れの愛嬌ある顔つき |
折り返し20:50発北熊本行が最終運用。ちなみに青カエルとしての最終というだけでなく、上熊本線の最終でもあります。日曜ダイヤということですが、終電早すぎ・・。 | |
当然車内は超満員。ラストランにして東急時代を彷彿とさせるような混雑振りです。製造から59年、譲渡から31年、長い間お疲れ様でした。 | |
つり革も東急時代のまま |
冷房なし・・普段の利用者からすれば世代交代は歓迎でしょう |
約10分で北熊本に到着。ついに最後の役目を終え、青カエルの現役生活にピリオドが打たれました。軽量で1両での運転が可能ということで全国の中小私鉄に譲渡され、そして最後に残ったのが 熊本電鉄の青ガエル。もしかしたら今後もイベント列車等で運転する可能性はありますが、「営業列車」としての鉄道車両がここに引退、となると、自分のようにあまり馴染みがなかった人でも名残惜しくなります。 | |
袖部分の丸みと昔の地下鉄のような小さなドア窓が特徴的。 | |
先頭では引退セレモニーで花束贈呈などが行われています。マスコミも来ていて大賑わいです。 | |
こうして到着してから10分ほどで、青ガエルは車庫へと回送されていきました。見送りの際は「ありがとう〜!」という声が・・。この群衆の中に日常的に青ガエルの世話になった人はほとんどいない でしょうけども、長年の現役生活にピリオドを打つということで、その功績に感謝や労いの言葉をかけたくなる気持ちはわかります。 | |
北熊本は菊池線との接続駅で車庫も併設されています。手前には元銀座線01系車両が。去年より導入され現在2編成が熊本の地で活躍中。その隣は元都営車。 | |
するとアンコール・・ではなく入換で青ガエルが再び登場。今後の去就が気になります。 | |
未だ興奮冷めやらぬ北熊本駅ですが、上熊本線はおろか菊池線もすでに運転終了しています。よって電車では熊本市街には戻れません。なんか後先考えずにここまで来てしまいましたが・・ | |
タクシーで戻ることも考えましたが、運よく少し歩いた先の国道沿いにバス停を見つけ、バスでホテル近くの交通センターまで戻ることができました。 | |
帰り際に見た熊本城のライトアップ。 |