ぶらり春の北海道プレDC旅
〜1日目〜
        











今年の夏のディスティネーションキャンペーン(DC)は北海道で開催だそうです。そのプレキャンペーン記念で記念Kitacaが発売されるというので 購入がてら北海道を旅してきました。
DCとは全国のJRと選出地域の自治体が共同で実施する観光客誘致キャンペーンのことです。プレ期間を含めれば年中どこかの地域で開催されているのですが、DC開催で記念ICカードを出すのはなかなか異例です。 それはいいんですが、なぜ今回本期間ではなくプレ期間に記念Kitacaを出すのか・・?本期間だとお得切符が発売されたり臨時列車が走ったりするので行く価値はあるのですが、プレ期間だとはっきりいって微妙ですね。5月じゃ北海道の観光シーズンとしては ちょっと早いし〜


北海道は2年ぶり3度目です。前回は「ぐるり北海道フリーきっぷ」という今から考えれば夢のような切符があったので、関東からの往復にも列車をつかうインセンティブが あったのですが、それが亡き今、列車での渡道は新幹線にしろ寝台特急にしろ時間が掛かる・お金も掛かるで選択肢として候補に入れるにはだいぶ合理性を欠くようになってしまいました。
そんなわけで今回は往復飛行機を選択。成田8:00発旭川行、急行きたぐにの旅でも利用したスカイマークです。成田空港から国内各地に飛んでいてお値段もお手頃なのがGOOD。


市街地から離れている旭川空港からはリムジンバスに乗り、旭川駅には10:35に到着。飛行機だと距離感が掴めず、慣れないとここは本当に北海道なのか?って思いますね。 旭川駅付近は再開発工事中で、新しく完成した駅舎はおしゃれで立派な造りです。


みどりの窓口でこれから使う「道北フリーきっぷ」とDC記念入場券を購入し、バスでの到着から30分ほどの乗り継ぎで宗谷本線快速なよろ1号に乗車。飛行機利用 のわりにタイトスケジュールです。。立派で長いホームに停まっているのは1両ディーゼルカー。


JR北海道は特急利用可能な全道系フリーきっぷを通年で発売しているのですが、今回は鉄道で巡りたい所があまりないのと、日程の都合により 旅の前半は当日有効の近郊系フリーきっぷを使い、後半は珍しくレンタカーを利用します。
ということでまずは宗谷本線を北上します。写真はピップエレキバン駅。


小説でも有名な塩狩峠に差し掛かります。北海道らしい長く緩やかな峠を、ディーゼルカーはゆっくりと踏みしめるように上っていきます。


塩狩駅を通過。数少ない列車はギャラリーの注目の的。この峠を境に道央から道北へ。


宗谷本線では比較的大きな街の士別。羊の街なんですね。


士別を過ぎると車内も空いてきたのでお食事タイム。旭川駅で購入した「北海バラちらし」です。具沢山でとてもおいしかったですが、口直しの漬物か何かが入っているとなお 好し。いまや貴重なポリ容器のお茶は衝動買い。


終点の名寄に到着。普通列車稚内行に乗り換えです。キハ54は転換クロスシートでした。写真はこれまで乗ってきた快速なよろ。


今回宗谷本線は初乗車です。初めて乗る路線は楽しいですね。ちなみに意外と宗谷本線は景色の開けるところが少ないです。


いよいよホームが木製となった南美深駅。駅を出るとすぐに踏切があります。ってかホームの長さが足りてないんですが・・・


北海道では頻出の車掌車改造の駅待合室。外壁?の損傷が激しく不気味です。そもそもこの手の待合室に人がいるのを見たことがないです。


列車は天塩川沿いに進んでいきます。北海道の川は水量豊富ですが川幅が狭いイメージがあります。


主に受験生向けな感じのいい駅名ですね。紺色白抜きの駅名板も現役とは。よく見たらちゃんと駅ナンバリングが。洞爺湖サミットを前に導入されたらしい。


音威子府に到着。ここでは停車時間があります。


音威子府はかつてはオホーツク海に抜け浜頓別を経由し稚内に至る天北線の分岐駅で、鉄道の街として栄えたそうです。天北線の廃止は平成元年で国鉄民営化後。 廃止日まで急行が走っていたという珍しい路線。音威子府駅構内にその天北線の記念館があります。


立派な駅外観。天北線廃止代替バスの発着駅でもあり、交通ターミナルと名乗っています。


さて音威子府で有名なのはこちらの駅そば屋さん。列車の待ち時間や長時間停車中にありがたい存在ですが・・


有名なのはこのそばの黒さ!音威子府そばはそばの皮ごと挽くためこのように麺が黒くて風味が強くとても特徴的。舌触りも少しざらざらした感じ。お土産用が売っていたので 購入しました。我孫子の唐揚げそばと並ぶ駅そばマニアの聖地、北海道列車旅の折には是非お立ち寄りください!


そばでお腹も満たし長時間停車も有意義に過ごせたので、同じ列車でさらに北上します。天塩川とともに蛇行しながら進みます。


車内はこんな感じ。冬季の防寒のため二重窓になっています。座席はセミ転換クロスシート?とでもいうのでしょうか。なかなか見ないタイプですが、 ローカル線の座席配置としては結構いいんじゃないかと思います。そんなナイスな車両でも18きっぷシーズンではないため乗客はたったの3人。一応プレディスティネーションキャンペーン中なのですが。


駅間も長く単調な景色が続くため後面にかぶりつき。山野を切り拓いて走る宗谷本線。レールの長さが短いためそんなに飛ばしてなくてもジョイント音が頻発。


14:28
天塩中川で下車します。ここが道北フリーきっぷのフリーエリア最北端。稚内へと向けて走る列車を見送ります。宗谷本線の名寄以北は高速化工事を行っていないので 行き違い駅は一線スルーではなくローカルなY字型分岐。先月乗った飯田線もそうで、天塩中川は特急停車駅なのでいいですが、通過駅でこのタイプだと結局速度制限を受けてしまうのでタイムロスになります。


特急停車駅だし昼間なので駅員がいると思ったら無人駅でした。折返し列車の時間まで2時間以上あるので、名所案内にも書いてあるぽんぴら温泉に行きます。しかしこの名所案内、 絵がやけに劇画風。


歩いて線路沿いの道道を南下します。車通りは僅か。国道でもない田舎道でも、道路が広くて舗装が綺麗なのがいかにも北海道。


日本最北の大河、天塩川の流れ。水は少し濁っていますね。国道は川の向こう岸を通っています。


時間は十分にあるのでちょっと川岸で一休み。特急サロベツがもうすぐやってくるはずなので、待ち構えます。デッキガーター橋は遮るものがないので写真撮影にうってつけ。


線路の向こう側から天塩川へと小川が流れているんですが、なんかすごくいい雰囲気。ビオトープみたい。


札幌行サロベツを激写。動画撮影を行ったので写真はキャプチャーです。


本来、新幹線の並行しない在来幹線は特急列車が屋台骨なのですが、1日たった3往復しかない特急のうちの一つが3両編成とは・・。 まあ実際は「本線」とは名ばかりで地方交通線なのですが、宗谷本線の収支係数が気になります。


ぽんぴら温泉アクアリズイングに到着。宿泊施設もある立派な公共の温泉です。温泉としては施設・泉質共に微妙でした。ちょっと塩素臭がきつすぎます。


川向の国道に道の駅があるので行こうかとも思ったのですが、橋を渡るのが面倒なので駅へ戻ります。稚内行の特急サロベツが出発。


普通列車に乗って戻ります。宗谷本線完乗はまたの機会に。車両は同じ外観でも行きと微妙に座席が違って、転換クロスシートでなく昔のNE'Xにあったような集団見合いシート? でした。


上りのこの列車は音威子府の長時間停車はなし。


夕暮れ時で影の長くなった宗谷本線。天北線や美幸線、名寄本線など枝分かれした路線は次々と消えていきましたが、幹まで枯れることがないよう願うばかりです。


20時過ぎに旭川に到着。片道3時間半の長旅でした。


乗継時間を利用して夕食。ラーメンで有名な旭川、全国区の店も何軒かあるのですがその中でも駅から近い山頭火へ。幸い待たずに入れました。 塩らーめんは見た目も味もとんこつ風な珍しいタイプ。アクセントに小梅がのっています。デフォルトで2種類入っているチャーシューがうまい!


岩見沢行に乗車。派手な塗色の電車711系は初めて乗ります。内部はデッキ付きオールクロスシートでした。


このまま普通列車で札幌まで行ってもいいんですが、明日の朝は早いので早く宿に着くべく滝川で特急に乗り換えます。網走からやってきたオホーツク8号。旭川から乗らなかったのは 特急料金節約のため。座席の枕カバーに「自由席」とかわざわざ刺繍してあるので随分丁寧だなと思ったら、車両の途中から刺繍が「指定席」に。どうやら自由席と指定席が混在している車両があるらしいです。


札幌に到着〜。外観は初めて見ますが、日本の駅舎の中でも五指に入ると思われる巨大で立派な駅でびっくり。翌朝の記念Kitaca争奪戦に備え、近場のホテルで早めに寝るとしますか。




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