パワフル×スマイルフリーパスで行く
ちばの旅
        








東日本大震災から1年、津波や原発の風評被害を受けた千葉県に観光客を誘致して元気にしようと、JR東日本が この春限定で「パワフル×スマイルちばフリーパス」なる切符を発売しました。1,800円なので県内のJR線普通列車乗り放題OKとかかな〜とか思っていたら なんと小湊鉄道・いすみ鉄道・銚子電鉄までもが一日乗り放題じゃありませんか!特に小湊・いすみは運賃が高いのでこれをルートに組み込むとすぐ元が取れて しまうので逆に心配になるほどの安さです。とはいえ非常にお得なのは分かっていても小湊・いすみ・銚子とも乗ったことはあるのでどうしようかな〜と考えていた ところ、倹約家で以前西日本パスで一緒に乗り鉄旅をした大学時代の同期Kさんからちょうどお誘いメールを受け、今回実行することになりました。

当日、都内在住のKさんとは千葉駅で待ち合わせをしていたのですが、直前になり今日が内房線開業100周年記念入場券の発売日だと知り、ちょっと気になったので 集合場所を五井駅に変更してもらい、自分は姉ヶ崎駅に入場券を買いに行ってました。
そんなこんなありつつ無事五井でKさんと合流。OB会のときに会っているので 1ヵ月半ぶりくらいです。さてここからは小湊鉄道・いすみ鉄道に乗り房総半島を横断するという王道コースを行きます。なんでもKさんは初乗車とか。小湊鉄道は ドラマロケに使われるほどのローカルっぷりで、関東のローカル線としてはお薦めですね。休日でしかも数少ないいすみ鉄道との接続列車なので混雑必至と考え、早めに 五井に到着していたので撮影時間もあり余裕で座席確保。ロングシートなのが残念ですね。その後内房線の下り快速列車が到着すると車内は混み出し、立ち客がたくさん 出るほどになりました。いくらローカル線でも立ちっぱなしじゃ楽しくないので、早めに来ておいて正解でした。

五井駅撮影タイム
ツートンカラーがまた愛くるしい
ドアが開きました

貴重なサボ




列車は田園風景をひた走り長閑な風景と時間が過ぎていきます。気動車独特のエンジン音と線路のジョイント音が 心地よく、旅情をかき立てるとともに眠くなってきますね・・。レールのジョイント音は「f/1ゆらぎ」といって眠気や安静を引き起こすと科学的に立証 されているとか。それはいいとしてロングシートは風景写真が撮りにくいのが難点です。
前回乗ったときは養老渓谷などで結構下車があったんですが、今回は多くの人が終点まで乗り通す様子。終点まで乗り通すということはそのほとんどの人が いすみ鉄道に乗り換えるわけで。終点上総中野に着くと皆一斉に下車し、1両編成のいすみ鉄道へ。案の定座れず。それどころか通勤列車並みに満員で下手したら 乗れないんじゃないかと思いましたが、なんとか乗車できしかも最前部の景色が見られるところに身を収めることができました。
ところでやはり乗客の大半というか 9割くらいがパワスマパス利用者でしたが、特に人数など数えていなかったあたり、乗車人数ではなく発売額の何%×発売枚数などで収入を得ているのでしょうか? あまりにパワスマパスが安いのでこれだけ混みあったのに大した増収にならないっていうんじゃ笑えないので、JRさんがどういう条件で話を持ちかけたのか 気になります。

いすみ鉄道は菜の花カラーリング

水上や大垣並みの乗換ダッシュ



いすみ鉄道ではアナウンスで車窓案内をしてくれました。旅行者にはありがたいです。途中の鉄橋でムーミンが釣りをしているところがあるのですが、 結構覗き込まないと見ることができないので、アナウンスで「鉄橋右側でムーミンが釣りをしています。左側のお客様は・・またのご乗車を お待ちしています〜」と流れ車内は爆笑でした。運転士さん(ワンマンなのでアナウンスも行う)のアドリブなのかわかりませんが、こういう ユーモアがあると立ちっぱなしでも楽しい思い出になりますね。

途中の大多喜駅で急行列車とすれ違い。大糸線から譲り受けたキハ52です。あちらも大盛況のようでパワスマパス効果でしょうか。いすみ鉄道は 敏腕社長が就任して以来自己負担での運転士養成やキハ52の導入、車両オーナー制など様々な施策を行い、地方ローカル鉄道ながら話題に事欠かない 応援したくなる鉄道です。

アナウンスのおかげで見れた大多喜城

急行そと房と行き違い〜

バラストが自然に還りつつある・・

あちらも混んでますね〜

終点大原駅到着

ムーミンラッピング

日帰り旅にちょうどいいです

いすみ鉄道色の自販機が



大原に着いたのは10時。次は昼食のため勝浦へ移動します。今回旅の昼食については海鮮丼が食べたい!ってことで一致していたのですが、なにぶん 自由度の高いフリーパス旅。どこで食べるか、どの店で食べるかなど選択肢は多く、一度は館山の炙り海鮮丼に決定し、予約制のため電話予約しようとしたら 当日分は売り切れ・・。再度検討し直し見つけたのが勝浦のお店。駅近くでしかも結構な巨大海鮮丼が食べられるみたいです。ところがなぜかネットの 評判は悪く、「一見さんに冷たい」など謎のコメント。なので一抹の不安を抱きながらもこの店に決定しました。

さて勝浦に着き、お店には開店5分前に到着。とくに看板もなくのれんも掛かってないのでしばし店の前で待つが、そもそも人の気配がない。店員が 寝坊したか?と思いましたが、よく見るとドアに「売り店舗」の張り紙!!まさかそういう結末は予想できませんでした・・。仕方ないのであたりをぶらぶらし 他の店を探しますがあいにく良さそうな店がなく、最近話題の勝浦タンタンメンにしようにもKさんは辛いのが苦手。。ということで検討段階に第2候補で 挙がっていた太海駅近くの店に行くことに。外房線で7つ先、安房鴨川の1駅先の太海へ。太海から徒歩で太海フラワーパークというところへやってきました。 やっと食事にありつけます。ここで食すは一番人気の「波太(なぶと)丼」。刺身の他になめろうやサザエなどが入っていて、とてもおいしかったです。

ゆる?キャラ「勝浦カッピー」

勝浦の散策は徒労に・・

もう113系はいなくなりましたよ

フラワーパークからの外房の海

波太丼〜

海から近い太海駅



太海駅に戻り、ちょうど安房鴨川まで特急車両を使った普通列車がやってきました。この普通列車が途中から特急列車に化ける(またはその逆)は 全国的に見ても珍しいです。乗り込んだ特急車両の普通列車は安房鴨川からそのまま外房線特急の東京行になります。そこで+500円の特急料金を 払ってそのまま乗っていくことにしました。車内で車掌さんから特急券を買い、大網まで。パワスマパスは特急券別購入で特急利用可なので使い勝手が いいです。

大網からは東金線経由で成田へ。次の目的地は成田山新勝寺です。時刻は既に16時半を回っており、参道も帰りの客ばかりです。さてここでは名物の うなぎを食したいので店が閉まらないよう参拝前に入店。どの店かは忘れましたが混雑した店を避けます。私はうな重となぜか気になった鯉のあらいを、 Kさんは上うな重を注文。並と上では値段差以上に盛に差があり、鰻がうまかったので自分も上うな重を頼めばよかったと思いました。

鰻のあとは日が傾いた新勝寺を足早に見学。この時間にもなると参拝客もまばらです。一通り見学しおみくじを引く。私はこれまで達磨寺と浅草寺と 2回連続で大吉を引いているのですが、さて今回は・・・吉でした。ということでKさんも吉を引きお互いよかったねとなり、肌寒くなってきた新勝寺を 後にしました。成田からは快速で乗換無しで船橋まで。船橋で各駅停車に乗り換えるKさんと別れて、今回の旅は終了。パワスマパスのおかげでお得で 大満足の旅となりました。

+500円で特急ワープ

うなぎと鯉こく〜

成田山新勝寺を見学

年始は大混雑します