高知8:21発の特急しまんと1号に乗り込みます。この先乗り継ぐ予土線の都合で、比較的遅めのスタート。なにせ予土線の
列車は区間列車を除いて1日7往復しかないので、どうしても旅程に制約が出てしまいます。特急は土佐くろしお鉄道に
直通する中村行ですが、3両編成でも乗車率は低め。まあこの地方では仕方のないことなんでしょうが、その割には高知駅や
中村駅はリニューアルしてかなり立派になっています。駅の古臭いイメージを払拭し、駅に人を呼び込む方策としてはいいと
思いますが、いったいどこにそんなおカネがあるのやら・・。
窪川で予土線に乗換え。乗継時間は30分少々と優秀なほう。窪川は境界駅のためJR駅舎の隣に土佐くろしお鉄道の 駅舎があったので、入ってみます。するとどうも乗車券を補充券で発売してくれる様子。というわけで収集用に適当な区間で 購入しました。ちなみに四国周遊きっぷで土佐くろしお鉄道にも乗車可能。なお予土線の窪川〜若井間は土佐くろしお鉄道 の路線であるため、18きっぷなどで乗車した場合は別途土佐くろしお鉄道の運賃が必要です。 こうして時間をつぶし予土線に乗車。四万十川を縫うように走る予土線はローカルムードたっぷり。特に窪川方は人口 希薄地帯を行くので秘境駅も存在します。特に有名で人気(?)なのが珍駅名として知られる半家駅。読み方は「はげ」、 カタカナで書くと「ハゲ」です。なんともユニークな駅名ですが、この地の平家の落人が源氏の追手から身を隠すため 「平家」の横棒をずらして「半家」にしたとか、付近の急峻な崖を「ハゲ」ということからなどが言われています。 私も是非駅名看板を写真に収めようと構え、無事にパチリ。窪川から半家の次の江川崎の間は昭和49年開業と比較的新しいのにも 関わらず、鬱蒼としていて朽ち捨てられそうな感があります。 乗客は登山客が多く窪川からは15人ほど乗っていたのですが、7割くらいが土佐昭和で下車していきました。有名な山でも あるのでしょうか。 | |
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近永あたりからは沿線も人里風景になり乗客も増え、立ち客も出るようになって宇和島に到着。2時間あまりの旅は 景色もよく飽きませんでした。宇和島や宿毛のあたりでも冬にはだるまSUNが見られるらしいのでこのあたりに魚を 食わしてくれる宿でも取ってまた来たいですね。 さて宇和島からこの先普通列車乗継だと2時間近く待つ羽目になるんですが、 周遊きっぷなら関係なし。特急宇和海14号に乗車です。車内では宇和島で買った名産のじゃこ天を食します。 原材料名の魚に「ハランボ・タチウオ・ゼンゴ・その他」とあり、その他ってなんだ?と思ったらじゃこ天の「じゃこ」って 「雑魚」って書くのね。とりあえず温めたほうが旨いな、と思いつつ伊予大洲まで乗車。 | |
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伊予大洲から特急は内陸側である新線の内子経由ルートを行くのですが、私はここで海沿いの旧線を通る伊予長浜経由の
普通列車に乗換え。乗継時間40分で伊予長浜経由の松山行きに乗車。こちらのルートはずっと海沿いを走るので
景色重視なら是非ともお勧めします。
伊予大洲から50分、ずっと景色はよかったのですが、まさにハイライトとなる下灘駅に到着。ここで下車します。 下灘駅は駅ホームから国道を挟んですぐ向かいが海という絶景のロケーションで有名な駅。青春18きっぷのポスターを はじめ、数々のドラマやCMでも使われており、私も是非一度は訪れてみたいと思いめでたく今回訪問となりました。 なお国道開通前は日本一海に近い駅だったのですが、現在は信越本線の青海川駅にその座を譲っています。 それでも国道は駅より低い位置を通っているので、ホームからは視界を遮られることなく伊予灘の海が一望できます。 それはもう絶景で、空と海と無人駅の組み合わせが奇跡的なほどにマッチしていてまさに息を呑む美しさ。自然の美しさ だけでは表すことの出来ない、情緒的で心を満たしてくれる風景がここにはあります。 同じ列車から降りたおじいさん。「男はつらいよ」のロケ地巡りをしているらしく、この下灘駅もその舞台になった とか。好きなことに余暇とお金を費やすことが出来るのはそれまでの人生のご褒美。羨ましい限り。下り列車が来たので 最高の構図を考えて撮影。空と海と無人駅と列車。夕暮れまで待とうか考えるも断念。再訪を誓います。花の咲く季節もまた よさそう。今その場にいるのに、また来たい。一度行ったけど、また行きたい。そう思える場所が、下灘駅です。 | |
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旅の目的の一つであった下灘駅を十分堪能できて満足し、再び予讃線に乗車。1時間20分の滞在でしたが、なんだかんだ 写真撮影やらでバタバタしてしまったので、次回来た時はゆっくりと過ごしたいですね。 松山到着は17:10。伊予鉄道の松山駅前駅から大手町まで乗車。東京と同じ名前の大手町駅は郊外電車と路面電車である 市内電車が平面交差する、鉄道同士の交差点がることで有名。路面電車が郊外電車を踏切待ちする光景はここでしか 見ることができないので貴重です。郊外電車と路面電車のタイミングが合わなければならないのですが、それほど待たずして 見ることが出来ました。その後大手町駅で伊予鉄のICカード「ICい〜カード」を購入。さらに路面電車に乗り、せっかく来たので 道後温泉に行くことに。道後温泉では以前西日本パスの旅のときにKさんと来た道後温泉本館に入りましたが、さすがに今日は 土曜日だったこともあり道後温泉周辺は混みあっていました。やはり人間有名なところに行きたがるものですねえ。 さて今日の宿は新居浜なので本館で入浴したあとは松山までそそくさと戻ります。帰りの路面電車はちょうどさきほどの 大手町で郊外電車の踏切待ちがありました。そんなミニイベントもありつつ、松山からいしづち32号に乗り新居浜へ。 四国は普通列車は少ないですが特急はバンバン走っているのでフリーきっぷ利用者には有難いです。新居浜には20時半過ぎ に到着し、今日の旅程はおわり。四国周遊旅も明日が最後です。 | |
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