〜3日目〜         





夜も明けきらぬうちにホテルをチェックアウト。盛岡の街は寒く、まだ薄暗いです。そんな朝早くに出発するのも、田沢湖線の始発列車に 乗るため。始発列車が1日4本のみの大曲まで直通する列車の内の一つなのです。田沢湖線といえば秋田新幹線も走行する区間で、線路幅は新幹線用に 広くなっており、そのため在来線も専用の車両しか走れません。そしてこの田沢湖線、何といってもあの「電車でGO!」に登場した路線なのです。 あそこに速度制限があって、道路と併走し、田沢湖〜赤渕間は駅間距離が異様に長くて・・など、路線が丸わかりです。そんなわけで初めてなのに 見覚えのある?田沢湖線に乗ってみたいとチョイスしたのです。

AM 5:13 盛岡駅
こんな時間に田沢湖線の始発。。
山間の小駅 赤渕

ホームに収まりきってないですよー


回送も兼ねてか、長編成の列車は赤渕で切り離しを行い、信号場を二つ抜けて田沢湖に到着。田沢湖で秋田新幹線と列車交換のため20分ほど 停車するというので、改札外へ出てみます。駅舎は立派ですが、駅前は寂しい限り・・。まあそれでも、田沢湖や乳頭温泉郷、小岩井農場などの最寄り駅で、 東京から新幹線1本で来れるのですから、時間帯になれば送迎バスなどで賑わうはずです。窓口で入場券を買い求め、そそくさと列車に戻ります。単線なので神代で 東京行こまち2号とすれ違い、終点大曲で奥羽本線の快速に乗り換え。途中刈和野のみしか停まらないので、車掌はヒマそう・・秋田支社なんて都市手当ゼロでしょうけど、 同じ「JR東日本」の同じ仕事でこうも関東と状況が違っていいものでしょうか?楽なのは結構でしょうけど、秋田の在来線なんて明らかに「コスト部門」なわけで、 士気があがるものでもないです。まあ、田沢湖線にしろ、奥羽本線の秋田〜大曲にしろ、その後の新幹線の状況から考えて、平行在来線のため経営分離していても おかしくはなかったわけです。東海道新幹線などと明らかに違うのは、東海道らが在来線の輸送力改善の切り札として建設されたのに対し、こちらは整備新幹線として 政治的に、地元の請願で速達化を狙って開業したものなのです。ですから新幹線が開業すれば収益の要であった在来特急は廃止され、もともとそれほど需要が旺盛ではない 路線ですから、平行在来線が赤字になるのは当たり前。この赤字路線を誰が担うか?が問題で、私は営利企業のJRに押し付けるのは反対で、三セクなどに移管して地域が 新幹線を手に入れた代償として責任を持って運営するべきだと思うのです。収益性もネットワーク性もない地域輸送にJRが加担する理由はありませんし、三セク化したほうがJRの下 飼い殺しになるよりサービス向上できるはずです。その意味では、高規格な路線を建設せずあくまで「在来線の改良」という位置づけの秋田・山形の「ミニ新幹線」は、 在来線(ってか同じ線路か)もJR路線として残るというのは合点がいくところです。まさに新幹線を取るか?在来線を取るか?の苦肉の選択といえるでしょう。

そんなことはおかまいなしに列車は快走し、8時ごろ秋田に到着。駅前の秋田支社を見学。朝飯も含め2時間半の滞在時間があるのですが、特に何もなく、朝食はただのチェーン店の カフェで済まし、土産物などを物色してヒマを持て余し、結局初めての秋田は実りなく再び奥羽本線に乗り込みます。
信号場通過〜

田沢湖にてお出迎え〜

駅舎は立派です

こまち号通過〜@神代

秋田駅前

平べったい秋田支社

大曲までは同じ区間を各停で戻り、その先は新庄まで雪景色の中をひた走ります。ロングシートだと旅情に欠けるところですが、 初めての路線はいいものです。新庄は数年前に山形新幹線で訪れた地。ちょうど新幹線が出発するときで、たくさんの旅客を乗せて 発車していきました。旅立ちのときは誰でも心躍るものです。さて、この先予定では山形まで行き、その先の山形線はあまりにも乗継が悪いので 仙山線で仙台まで抜けるつもりでしたが、長い待ち時間、駅構内や周辺をウロウロしても暇を持て余しすぎるので、高速バスにでも乗ろうかという 話もあったり・・とその時、駅構内に陸羽東線経由の臨時列車「リゾートみのり」運転のアナウンスが!専用リゾート車両を使い、しかも快速なので指定券を取れば 北&東パスでも乗れる!二人でどうしようか考え、予定を変更して二人とも初のリゾート列車で行くことにしました。無事に指定券も取れ、 リゾートみのりの入線を待ちます。そして引込線から、唸りを上げて焦茶色の「リゾートみのり」が登場。キハ48の改造車とは思えないほど綺麗です。 車内には液晶モニターや展望デッキ、乗車記念スタンプなど特別列車の装いたっぷりです。大きな窓の座席に身を沈め、列車は14:56に出発。乗車率は 低めです。時刻表を見ると比較的運転日の多いリゾート列車ですが、今日は普通の月曜日だからかな?列車は庄内平野から県境の山を越え、快調に 走ります。途中景色良好なところでは減速運転もしてくれます。どうもこの時期でしかもあまり天気が良くなかったためあまりパッとしませんでしたが。。 鳴子温泉で5〜7割程度の乗車率になり、普通列車のたびながら快適なシートで思い思い過ごし、小牛田に着けばあっという間に終点の仙台に到着です。

後三年  11:26

雪景色を一直線に

難読駅名の及位駅

新庄到着〜

駅前は〜何もなく・・

こちらはトラと戦国武将がお出迎え〜

リゾートみのり乗車!

快速とは思えない客室内

運転席がキハ48の名残?

大きな窓に大雪原〜

減速運転箇所の渓谷

鳴子温泉駅〜

予定では仙台空港鉄道に乗りに行くつもりでしたが時間が押したので止め、18時過ぎ東北本線で福島へ。この区間は意外と長いです。 ロングシートに揺られ続け、福島についたら今度は郡山へ。郡山まで来るとだいぶ最果ての地から帰ってきた感がありますが、 ここからは東北本線を抜け出し磐越西線に乗ります。赤べこ塗装の211系で暗闇の中ひた走り、終点の会津若松に着いたのは夜も更けた 22時でした。今日はここでホテル泊。喜多方ラーメンを食べ、床に就きました。明日の朝も早いですよ〜

郡山到着〜 20:33

本日のラストランナーは磐越西線